きりしまのなぎ

おっおっおっ

泡じけた夏


冷房と本の匂いがかけたグランジフィルター

ある日が残した影が消える前に

くぐもった音で目を覚ます

 

途切れ途切れの特別な呼吸

ネオン街は朝日にやられて味がしない

今度は自転車盗んで二人乗りしよう

僕達の青い匂いは誰かにとっての苦い記憶

 

暑さで鈍った爪で静かに傷をつけていく

夜31時まで続く平凡な呼吸

 

2019/05/27